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1:OVER-Q
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2020/02/22 (Sat) 13:52:42
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初めまして。
Rogers LS3/5Aに関する記事を拝見しました。とても興味深い内容でしたのでお礼と感想を述べさせていただきます。
http://variouskraft.com/AUDIO-3menteSP2-19_Rogers_LS3_5a.html
この記事で15オーム版とされている個体ですが、写真ではウーファーの型番が B110 SP1228、クロスオーバーネットワークの型番がFL6/38と表示されており、バッフル板裏面にマジックで記入されているシリアル番号が326XXXのようですので、これらの情報から推測すると実は1988年製の11オーム版ではないかと思われます。(一般には、15オーム版はウーファーB110 1003とネットワークFL6/23との組み合わせ、11オーム版はウーファーB110 1228とネットワークFL6/38との組み合わせとされています。
https://www.hifido.co.jp/merumaga/kyoto_shohin/170113/index.html )
この時期には、背面ラベルに15オームと表記されているにもかかわらず中身が11オーム版のものもあるらしいのですが、記事でご紹介の個体はまさにこれに該当するものではないでしょうか。
さらに、ここで興味深いのが FL6/38という印刷のあるベージュ色の基板のクロスオーバーネットワークです。FL6/38というのはおそらくBBCが指定した型番と思われますが、1987年以降はKEFがSP2195という型番で製造している緑色の基板が一般的で、当方所有のものもSP2195です。次の回路図に見られるように、8つの抵抗器R5 〜 R12 の端子SP1 〜 SP16を選択(端子間を半田付け)することによってトゥイーターT27のレベルを0.5dB刻みで調整できるようになっています。
http://www.g4dcv.co.uk/ls35a/repair.html
ところが、記事でご紹介のベージュ色の基板のネットワークは、このトゥイーターのレベル調整用の抵抗器が省略されています。google検索してみましたが、同じものは次の1件しか見つかりませんでした。
https://m.review33.com/forum_msg.php?db=1&topic=63030607080912&start=7560&sort=1
11オーム版のご紹介記事中、「だが鳴らしてみると、以前のLS3/5aとはずいぶん印象が違います。簡単に言うと、こもってるんですよね。高域の能率が低く、前ではなく上に抜けるよな感じに聞こえてくる。その分、中低域に厚みがあり、低域はいいが中域は微妙なところ。」と仰っていますが、以前のものもスピーカーユニット自体は同じ型番(B110 SP1228)ですから、音の違いを生んでいるのはクロスオーバーネットワークの違いであろうと思われます。(ちなみに当方所有の11オーム版も同じ印象の音です。)
ともあれ、このベージュ色のFL6/38は珍しいものと思われますので、貴重な情報をありがとうございました。
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2:OVER-Q
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2020/02/22 (Sat) 17:32:14
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ベージュ色の基板のFL6/38と同様、トゥイーターのレベル調整用抵抗器を省略したネットワークの写真がもう一つ見つかりました。
Falcon Acoustics社が2002年頃に販売していたクローンのキットに含まれるものですが、現在は販売されていないようです。
https://www.hifisentralen.no/forumet/diy-og-utvikling-ha-yttalere-forsterkere-etc/69673-diy-ls3-5a.html
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3:OVER-Q
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2020/03/07 (Sat) 18:42:44
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中国の家電フォーラムに、ロジャースLS3/5Aの生産時期に関する一覧表がありました。
この一覧表によると、シリアル番号31220から36029まで、背面ラベルの表示は15オームだが中身は11オームとのことなので、
記事の15オーム版(326XX)は、実際には11オームである可能性が高いようです。
https://www.jdbbs.com/thread-5493650-1-1.html